シンガポールでの投資の始め方ー口座の種類について

シンガポールに居住する大きなメリットの一つとして、ご存知のようにキャピタルゲインや配当などの金融所得について多くが免税となっており、日本と比べてかなり有利であることが挙げられます。

私は資産運用に関わるお仕事をしているためか、よく周りの方から運用を始めたいがどうやって始めたら良いかわからないとか、どこの証券会社がいいのか、というような質問を受けることがあります。

何を買ってどう運用するか、という話は一旦置いておいて、まずは証券口座を開かないと何も始まらない、ということで今回はシンガポールでの証券会社を選び、口座を開設する、というステップについて書いてみたいと思います。


目次

アカウントの種類について

まずは、シンガポールでは大きく分けてCDPアカウントと言われる自己名義で証券を保有するやり方と、カストディアンアカウントという証券会社名義で証券を保有するやり方があります。証券会社名義といっても、もちろんしっかりと顧客ごとに分別管理がされていて、証券を保有しているのは口座保有者なのですが、株主名簿には証券会社名が出てくる、というようなイメージです。まあ、いきなりなんのこっちゃら・・・という感じだと思いますが、以下にざっくりとメリットとデメリットをまとめてみました。

CDPのメリット

  • 自己名義なので株主総会にでたり議決権行使ができたりする
  • 銀行系(DBS、OCBC、UOBなど)でなんとなく安心
  • いくつかの証券会社を使って取引したとしても、自分の一つのCDPアカウントを見れば運用資産をまとめてみられる

CDPのデメリット

  • 口座開設手続きが面倒(書類送ったりとか、時間もかかる)・・・CDPアカウントと各証券会社の口座の開設を別途に行う必要があり、CDPアカウントの口座開設はフィジカルに書類を送ったりと面倒な上結構時間がかかります。
  • 手数料が一般的に少し高い

カストディアンアカウントのメリット

  • いわゆるネット証券は基本全てこちらで手数料安い
  • 口座開設手続きが簡単(基本全てネットで完結、書類あれば数日あれば開設できる)

カストディアンアカウントのデメリット

  • 株主総会にでたり、議決権行使はできない(もちろん配当などの経済的なベネフィットは受けられます)
  • ネット証券としては有名でも一般に馴染みない会社が多いかも

ちなみに私はSaxo  Capitalというネット証券で口座を作っていました(現在は勤務先の事情により閉じています涙)がSaxoのようなネット証券は通常カストディアンアカウントに分類されます。シンガポール法人の株を買って株主総会に出たいとかでなければ、通常コスト面や手続き面からカストディアン・アカウントで十分なんじゃないかと思います。

私も最初CDPアカウントを作ろうとして、書類に記入をしたり必要書類を集めたりしてましたが、なんとなく面倒でやめてしまいました。なので、このあと書いていく各社比較は基本的にはカストディアン口座中心になると思います。すみません。

今後色々比較しようと思いますが、Saxoは手数料、商品的にも問題ないと思ってますし、iphoneアプリなども含めて、取引画面が日本語対応していて日本人にはやりやすいと思います。もちろん、使い勝手なんかは人によって違うと思うので、色々比較して決めていただけたらと思います。

長くなってきたので、今回はここまでにして、次回は手数料や使い勝手などの面から証券会社比較をしていこうと思います。